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N-art 知識

2025年10月29日

医師とのカンファレンスで支える在宅医療の質

地域連携紹介:医師とのカンファレンスで支える在宅医療の質

〜カンファレンスを通じてチームで学び合う〜


在宅療養を支えるうえで欠かせないのが、医師と訪問看護師の連携です。N-art訪問看護ステーション(堺市)では、主治医や訪問診療医とのカンファレンス(症例検討会)を定期的に行い、チーム全体で利用者さんのケアを見つめ直しています。


カンファレンスとは?

カンファレンスとは、利用者さんの病状や生活状況を共有し、今後のケア方針をチームで話し合う会議のことです。


医師、看護師、リハビリ職、ケアマネジャーなどが集まり、それぞれの視点から意見を出し合うことで、「医療」と「生活」をつなぐ支援を実現します。



カンファレンスで話し合う主な内容

テーマ

内容例

病状・経過

バイタル・検査値・症状変化などの確認

治療方針

服薬・点滴・栄養・疼痛コントロールの見直し

生活支援

食事・排泄・入浴・移動など生活面の工夫

家族支援

介護負担・心理的支援・情報提供

ACP・終末期支援

看取りの方針、希望の確認、家族との共有


医師とのカンファレンスの流れ(N-artの実践例)

  1. 訪問看護師が情報を整理 記録や経過、生活面の変化を共有しまとめます。


  2. 主治医・訪問診療医へ事前報告 チャットツールや電子カルテ、共有アプリで情報を共有。


  3. カンファレンスを開催(対面・オンライン) 必要に応じてリハ職・地域の介護職も参加。 オンライン(Zoom・Meet)で行うケースも増えています。


  4. 方針決定・対応の統一 今後の治療・看護・リハビリ方針を明確にします。


  5. 情報のフィードバック 訪問後の変化や結果を医師へ再報告。チームで連携を継続。


デスカンファレンス(看取り後の振り返り)も実施

N-artでは、利用者さんの看取り後にデスカンファレンスを実施しています。

これは、看取りの過程を振り返り、


  • 医療・看護の判断は適切だったか


  • ご家族の支援は十分だったか


  • チームとして何を学び、どう次に活かすか


を話し合う時間です。


看取りは終わりではなく、次のケアへつながる「学びの機会」。医師も同席し、医療的視点とケアの視点の両方から検討を行うことで、チーム全体の質向上につなげています。



オンラインでのカンファレンスも積極的に活用

近年は、医師が往診や外来の合間にも参加できるよう、オンラインカンファレンスを積極的に導入しています。


  • 医師・看護師・ケアマネがリアルタイムで情報共有


  • 移動時間の削減で効率的


  • 緊急時にも迅速な対応が可能


ICTツールを用いることで、「いつでも・どこでもつながる地域連携」が実現しています。


現場で感じる“医師連携”のメリット

  • 医師との意思疎通がスムーズになり、判断が早くなる


  • 家族への説明や支援内容に統一感が生まれる


  • ターミナルケア・疼痛コントロールの質が高まる


  • 医療・看護・介護の一体的な支援が可能になる


在宅医療において、“連携”は安心の基盤です。


今後の展望

N-art訪問看護ステーションでは今後も、


  • 定期カンファレンスの継続(オンライン・対面)


  • 医師・看護師・地域包括支援センターとの三者連携強化


  • デスカンファレンスの標準化による学びの共有


を進めていきます。


「チームで支える」ことで、医療の継続性と利用者さんの安心を守り続けます。


まとめ

医師とのカンファレンスは、単なる情報交換ではなく、チーム医療を深化させる学びの場です。

N-artでは、対面・オンラインを問わず、医師と共に「いのちのそばに寄り添うケア」を実現しています。

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