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N-art お知らせ

2025年7月5日

日本透析学会に登壇してきました

腹膜透析患者を地域で支える|日本透析学会でN-art訪問看護ステーションが登壇しました

2025年6月28日、第70回日本透析医学会学術集会にて、堺市にある私たち【N-art訪問看護ステーション】が「腹膜透析患者の地域連携推進のための取り組み」をテーマに発表を行いました。


腹膜透析(PD:Peritoneal Dialysis)は、在宅で行える腎代替療法として注目されていますが、その継続と安心には、地域で支える体制が欠かせません。

今回の発表では、当ステーションが現場で取り組んでいる実践と課題、そしてその先にある「その人らしい暮らし」への支援についてご紹介しました。


日本透析学会に登壇。スーツを着た男性が中央に立ち、首にネームプレートをつけている。前には名前が書かれたテーブルがあり、背景は白いスクリーン。
訪問看護ステーションとしての挑戦

当ステーションが腹膜透析利用者の訪問看護に関わるようになったのは2023年。地域の病院からの依頼を受け、知識も経験も乏しい中からのスタートでした。


  • CAPD:6名、APD:1名(2025年6月時点)


  • 看護師・理学療法士による多職種体制


  • 腹膜透析を知る外部スタッフと連携し、継続的な研修と実地での学びを重ねました



支援の具体的な内容

PD利用者の日常には、治療管理と生活支援の両面が存在します。訪問看護師は以下のような役割を担います。


  • 水分出納・バイタルサイン管理


  • 排液の性状確認と腹膜炎リスクの早期発見


  • CAPDバッグ交換や出口部の清潔管理


  • 機器トラブル時の対応・相談支援


  • 日常生活(入浴、食事、外出)の工夫と支援


  • ラストPDやACP(アドバンス・ケア・プランニング)にも対応


「透析液が入りづらい」「カテーテルがあるとシャワーしかできない」といった生活上の困りごとにも寄り添い、医療機関・ケアマネジャー・ご家族と協力して解決を目指します。



利用者の声から学んだこと

実際に関わるなかで印象的だったのは、利用者からのこんな声でした。


  • 「決まった時間にやらなきゃいけないのがつらい」


  • 「透析液が家を圧迫しているけど仕方ないと思ってた」


  • 「訪問看護師さんが家にすぐ来てくれると思うと安心」


  • 「スポーツ観戦のために、訪問看護師さんに先生と相談してもらい透析を1日休んだ」


私たちは、これらの声から「治療」ではなく「生活の質(QOL)」を中心に考える必要性を改めて感じています。



課題も明確に

腹膜透析患者さんへの訪問看護には課題もあります。


  • 介護保険対応で週1〜2回しか入れないケースでは、緊急時にタイムラグが生じることも


  • 多職種間の連絡がうまく噛み合わず、情報共有のタイミングにズレが起きることも


  • 「透析をすること自体が目的化」されてしまい、“自分らしく生きる”視点が抜け落ちてしまうこと


だからこそ、医療的な支援だけでなく、“どう生きたいか”という価値観に寄り添った関わりが必要です。



「腹膜透析を選んだ理由」を大切にしたい

血液透析ではなく、腹膜透析を選択した背景には、きっと患者さんやご家族の「こうありたい」があります。 

N-art訪問看護ステーションは、その選択を尊重し、「自宅で透析をしながら、自分らしい生活を送る」ことを支えるために存在しています。


今後も、多くの医療職が腹膜透析に関わり、その人らしさを支えられる地域づくりを目指してまいります。


日本透析学会に参加。2人の人物が「JSDT 2025」の看板前でポーズ。背景はガラスの建物。看板には、赤い服の人物イラストと日本語文字あり。
最後に

腹膜透析に関わるすべての方へ。 

「まだ訪問看護は早いかも?」と思う段階からでも、ぜひご相談ください。

 私たちは、治療と生活のどちらも大切にする視点で、支援を届け続けます。

📍堺市で訪問看護をお探しの方は、N-art訪問看護ステーションまで。 Instagram や X(旧Twitter)でも日常の活動を発信中です!

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お電話【072-260-4685】からも受け付けております。

お気軽にお問い合わせください。



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